日本の石油備蓄は7月末206日分 「民間義務55日」とEIA推計を分けて読む
資源エネルギー庁が9月に公表した資料では、日本の石油備蓄は7月末時点で国家103日分、民間98日分、産油国共同4日分、計206日分だった。55日分は当時の民間備蓄義務の水準で、実際の保有日数ではない。米EIAの戦略在庫推計も主に政府保有分が対象であり、国内統計の合計と同じ数値として比較できない。

資源エネルギー庁が9月15日に公表した「石油備蓄の現況」9月分によると、7月末時点の日本の石油備蓄は計206日分だった。内訳は国家備蓄103日分、民間備蓄98日分、産油国共同備蓄4日分。製品換算の保有量は合計5752万キロリットル、約3億6000万バレルと記されている。端数処理のため、内訳の日数を足した値と合計には1日の差がある。見出しの「9月分」は公表資料の月であり、9月末の在庫を測定した数字ではない。
この統計の「日分」は、石油備蓄法に基づいて国内の石油消費量から算出する。資料は同時にIEA基準で試算した176日分も載せるが、計算に使う値が異なりIEA自身の公表数字と必ずしも一致しないと注記する。国際エネルギー機関(IEA)の加盟国には、前年の石油純輸入の日量に換算した90日分以上の確保義務がある。国内消費量を分母にした206日と、純輸入をもとにする90日義務、資料上のIEA基準176日は、同じ「日分」でも役割と計算が違う。
民間備蓄の98日分と「義務55日分」も区別が必要だ。資源エネルギー庁の9月資料は、7月末現在、民間事業者の備蓄義務量を通常の70日分から55日分に引き下げていたと記す。55日は事業者が守るべき当時の基準であり、実際の民間保有量ではない。保有量は同じ表で98日分、2749万キロリットルと示される。経済産業省が6月に引き下げの維持を決めた際の説明も、法定基準の変更と国家備蓄の追加放出判断を分けていた。7月末時点の義務水準を、確認なしに9月末時点まで延長して読むことはできない。
米エネルギー情報局(EIA)の8月公表資料には、日本の戦略石油在庫が2025年第4四半期と2026年第1四半期に各2億6300万バレル、同年第2四半期に1億8700万バレルと並ぶ。差は7600万バレル、約29%の減少だ。しかし、国内統計の約3億6000万バレルと単純に差し引いて「食い違い」と断定できない。EIAは国際比較のため、原則として政府か国営企業が所有する在庫を数え、民間の商業在庫や海上・地下の在庫を除くと方法欄で説明している。日本の国内統計は民間備蓄と産油国共同備蓄も合計に含め、基準日も7月末だ。
さらに日本の9月資料では、国の備蓄として放出を始めた石油でも、製油事業者が受け取ったと確認された日に備蓄日数と保有量へ反映すると説明する。放出決定日、搬出日、受け取り確認日は同一ではない。中東の輸送障害に伴う備蓄の動きを追うなら、いつ何を在庫から差し引いたかも見る必要がある。表の国家備蓄103日分が、今後何日間にわたり製油所への供給を保証するかを、その数字だけで算定することはできない。代替輸入、需要の増減、製油所の操業と配送も関わる。
今回の公表資料が確かめられるのは7月末の国内三分類の保有量と、当時の民間義務水準である。EIAの四半期推計は政府保有中心の比較値、IEAの90日義務は純輸入に基づく国際ルールで、問うているものが異なる。最新の供給余力を判断するには、公表月と統計の基準日、在庫の所有者、バレルか消費・純輸入に換算した日数かをそろえ、次の現況発表や調達情報と合わせて確認したい。
掲載予定の写真は愛媛県の菊間国家石油備蓄基地の地上タンクを撮影した資料写真で、2026年7月末の在庫量、放出量、稼働状況を示す証拠ではない。
프리즘코리아 편집국 > 서유진 · Yujin Seo



