エクルレニ事件後、南アの全自治体に女性安全監査 60日・90日の期限は何を意味するか
南アフリカのラマポーザ大統領はエクルレニの女性死亡事件を受け、全自治体に女性の安全監査を指示した。60日以内に危険箇所を特定し、監査後90日以内に緊急箇所を是正するか予算付き計画へ載せる方針だ。既に工事が終わったわけではなく、自治体の公開結果と進捗が検証点になる。

南アフリカのエクルレニで女性の遺体が相次いで見つかった事件を受け、政府の対策は警察による捜査から自治体の公共空間の点検へ広がった。ラマポーザ大統領は9月29日の国民向け演説で、国内の全自治体に女性の安全に関する監査を直ちに始めるよう指示した。日本語でこの方針を読む際に重要なのは、街灯の修理や通路の管理を既に終えたという報告ではなく、危険箇所を特定して公開する期限を定めた行政上の約束だという点である。
大統領演説によると、自治体は州政府と警察と協力し、60日以内に故障した街灯、草木が伸びた公共空間、放置建物、安全でない移動経路や交通施設、管理の不十分な公園などを洗い出す。監査の完了から90日以内には、緊急性の高い危険を解消するか、費用と完了予定日を明記した実施計画に組み込む。監査結果と是正状況を公開し、何を発見し、何を直し、何が残るかを住民が確認できるようにするという。前半の「60日」は危険の特定、後半の「監査後90日」は是正または資金付き計画の期限であり、全箇所の改修完了を90日で保証する文言ではない。
この全国指示に先立ち、南アフリカのジェンダー平等委員会は9月15日、ケンプトンパークの現場周辺について緊急の安全監査を求めていた。同委員会は照明や監視、歩行者の経路、公共交通の乗降場所、管理の行き届かない空き地、警察の見回り、緊急支援へのアクセスを検討項目に挙げた。大統領の演説はこの要求と対象が重なるが、全国の自治体、期限、結果公表まで明示した点が新しい。一方、委員会の要請それ自体も、大統領の指示も、特定の道路で照明が修理された証拠にはならない。
9月20日の政府の省庁間委員会声明は、エクルレニ市が空き地の草刈り、茂みの除去、不法投棄場所の清掃を強化するとした。声明は商業施設、交通施設、娯楽施設などの事業者にも照明、防犯設備、緊急対応、監視設備の機能確認を求めている。同時に、公共空間の清掃や照明確保など自治体が負うべき責任は、住民参加のキャンペーンで免除されないと明記した。市の作業、民間施設の管理、警察による捜査を一つの「治安対策」にまとめると、誰の進捗を検証するのかが曖昧になる。
この区別は事件の捜査にも必要だ。大統領は9月29日時点で、7月以降エクルレニで見つかった女性の遺体は11人に上ると述べ、複数の事件で逮捕があった一方、すべてが単独犯によるものと確定する証拠は警察にないと説明した。街灯や道路の監査は将来の危険を減らすための行政措置であり、個々の死亡事件の犯人や事件間の関係を立証する刑事捜査とは別の仕事である。安全監査の予定をもって捜査が解決したと読むことはできない。
今後確認すべき資料は、自治体別の監査対象と結果、故障・危険箇所ごとの是正または予算付き計画、完了予定日、公開後の進捗である。大統領は省庁間委員会と国家評議会による統合報告の初回を90日以内、その後を四半期ごととした。ただし演説は今後提出される報告を約束したもので、10月1日時点で監査や改修の実績を示す文書ではない。日本の読者にとっても、他国の対策を評価する基準は宣言の強さより、公開された作業記録と期限に沿った実施を確かめることにある。
添付画像は街灯、歩道、バス停と点検表を描いた生成イラストである。エクルレニの実際の通り、壊れた設備、事件現場を撮影したものではない。
프리즘코리아 편집국 > 森川結衣 · Yui Morikawa



